発達障害が増加しているというのは本当ですか?

近年になってテレビや雑誌などの媒体で発達障害という言葉を見聞きすることが増えています。
その報道の中で、発達障害そのものの数が増加傾向にあるとするものが多いのですが、実際に発達障害を持つ人は増えているかどうかを考えてみましょう。

発達障害に関する病歴の歴史は浅い

そもそも発達障害というのは、まだまだ歴史の浅い言葉だと言えます。
1980年代に入ってから使われだした言葉であり、実際に法律として発達障害者支援法というものができたのが2004年なのです。
つまり、最近になって使われるようになってきた言葉だと言えます。
そこで疑問なのが増加傾向にあるという報道です。
上で書いた経緯を考えれば、1980年代以前には発達障害を表す言葉そのものが使われておらず、法律としての定義も2000年代に入ってからになりますので、過去からの統計データとしては、古くとも1980年のものだと考えることができます。
結果、データとしてはおよそ30年強ほどしかないと言って良いでしょう。
さらに言えば、現代の定義にあわせるのなら10年ほどしかデータがないはずです。
そこから統計的に有意であるというデータが取れるのかは甚だ疑問だと言えるでしょう。

そもそも現代になって増加傾向にあると言っても、発達障害という言葉が普及してきたことにより、はっきりとデータになってきた結果だと考えるほうが自然です。
原因そのものが解明されていないので、どんな条件があって増加傾向にあるというのもわかりません。
ただ短絡に数字だけをみて増えているとするのはあまりにも暴論だと言っても良いでしょう。
発達障害そのものは何らかの原因によって脳の機能障害が起こっていると考えられているのですが、先天的な要素であれば昔からあったはずです。
ただそれを発達障害として表していなかっただけだと考えられますし、軽度の発達障害の人であれば、自分の症状に気づいていないということも十分にあるでしょう。
現代でさえ、成人を過ぎてから初めて発達障害だと認識したという人もいるくらいなので、単純に最近になって増加したということは考えにくいです。

正しい知識を持ちたいものです

ただし、データとして見た場合数字は増えている訳なので、これからお子さんを作ろうと考えている若い世代や、ちょうど子育てをしている世代の人は、興味を持っておくべきことだと言えます。
発達障害と言っても、適切な療育をしていくことで社会生活を送ることができるようになっていくものです。
仮に自分の子どもがそうではなかったとしても、子どもの同級生が発達障害である可能性は捨て切れません。
そうした時に、上手く付き合っていくためにも興味を持ち、正しい知識をつけておくべきです。

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